こぐしてんこうだっすいかんそうせんべつきぜんじどうたけうちちょうごうちょうしちょぞういぶつじょきょきまい②のりの養しょく のりの養しょくをしている竹内さんは,10月になると,岡山市南区小串の港から,毎日海に出て,半日以上のりを見てまわります。天候によって変化するのりの成長のようすを見ているのです。11月下旬ごろから,のりのつみとりが始まると,午前5時には出港します。 午前8時半ごろ港に帰ってきた竹内さんは,さっそく船からポンプで,海水といっしょにつみとったのりを貯蔵タンクへ送ります。 海水でのりをよくあらった後に,専用の機械にかけて小さく切ります。それを,水道の水であらい,「調合機」にかけてから「すき機」に入れると,脱水・乾燥までされて,のりとなります。 最近では,より質のよいのりに仕上げるために,「異物除去機」という新しい機械を使って,エビなどの余分なものを取りのぞいています。 こうして,つみとってきてから7時間かかって1万枚ののりができます。それを「選別機」でより分け,100枚ずつたばにします。これらの作業はほとんど機械がしてくれます。 この間,竹内さんのおくさんは,機械の調子をじっと見ています。 昭和50年代に入って,全自動の機械が使われるようになると,漁場の大きな漁業協同組合は,たくさんののりをつくり出すことができるようになりました。 竹内さんは,のりをたくさんつくるよりも,品質のよいものをつくるように努力しています。■
元のページ ../index.html#70