ひひこ⓲まえかわしょうやくひんしょりしゃちいきてきせとないかいえんがんだんぼうピオーネの収かく前川さんの家をたずねて 以前は葉たばこと米をつくっていた前川さんが,ぶどうづくりを始めたのは昭和35年ごろからです。 最初は,キャンベルやネオマスカットをビニールハウスでつくっていました。しかし,消費者の好みがしだいに変化してきたので,つぶが大きくてあまいピオーネをつくることにしました。 最初はなかなかうまくできませんでしたが,ジベレリンという薬品処理ができるようになって,種のない,大つぶのぶどうができるようになりました。 前川さんは,栽培研究会の中心となって,ピオーネの研究に取り組み,地域全体の品質向上に努めました。今では県内で広く栽培されるようになりました。前川さんの話 ぶどうづくりは,天候に左右されます。瀬戸内海沿岸は雨が少なく,ぶどうづくりに適していますが,年によっては雨が多いときもあり,苦労します。 また,山の斜面に植えているので,仕事は平地での作業よりも大変です。とくに,つぶまびきなどは,1房ずつの手作業なので手間もかかります。 よいピオーネをつくるためには,土づくりが大切です。ぶどうの木の間にみぞをほり,たい肥を入れます。たい肥は吉井川沿岸の草に,製材所のチップや木くずをまぜたものを使ったり,海に近いので,かきがらなども入れて,土を肥やす工夫をしています。 出荷のときは,収かく,箱づめ,検査,次の日に使う箱づくりと1日中いそがしいです。そこで,ハウスの半分は暖房,残りの半分は暖房しないなど,出荷の時期が重ならないように工夫をしています。
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